全国ピアノの
メンテナンス

ピアノの弦は、ピアノの音を鳴らす大事な部品です。金属でできているため、長年使用していると金属疲労を起こし、弦が切れる断線が起こりやすくなります。弦を新品に交換することで、弦が持つ本来の機能を取り戻し、よりピアノが本来もつ煌びやかな音色へと戻すことができます。

ハンマー交換

ピアノのハンマーは、鍵盤を押すと同時に連動して動き、弦を打つ働きをしています。ハンマーは弦より柔らかいため、長い間使用しているとハンマーには弦の跡がついて、その部分が硬くなり、キンキンとした音が出るようになります。ハンマーを削ることで硬い面を剥がして柔らかい面を出すことができますが、削れる量にも限界があり、またフェルト自体が劣化するため、ある程度使われたハンマーについては交換をする必要があります。ハンマーはフェルトの種類によりそのグレードが変わり、また音色の変化への影響が大きく、ピアノの中でも最も重要な部品の１つです。

響板塗装・交換

弦の振動を増幅する、言わばスピーカーの役割を果たしているのが響板です。響板は木材を張り合わせて作られているため、ヒビが入ったり、あるいはピアノの張力により響板の反り（クラウン）がなくなるなど、響きが悪くなることがあります。症状が軽度であれば、ひび割れの箇所に埋め木をして再度塗装を施すことも可能です。クラウンがなくなるなど症状が重たい場合には、新しい響板に取り変えることで、再び新品ピアノ同様に音を蘇らせることができます。

ピン板交換

ピアノの弦は全体で20tにも及ぶ張力がかかります。その弦を張っているチューニングピンを支えているのがピン板です。ピン板は長年の使用によりピンの保持力が低下することがあります。その場合、ピン板を交換することで再び張力に耐えられるようになります。

外装全塗装・キズ直し

外装はもっとも人目に触れる箇所であり、ピアノの印象を大きく左右します。ピアノの外装には分厚い塗装がされていますが、太陽光が直接射す場所に設置されていたり、あるいはエアコンの冷気が直接当たる場所に置いてあった場合、劣化して塗面にムラが出てきて、ピアノ本体が波打ったように見える場合もあります。ピアノの塗装は、ピアノ本体木部へのダメージを減らすことが目的のため、塗装が痩せるとピアノ本体への影響が出てきて、本来100年もつピアノがその寿命を全うすることができなくなる可能性があります。ピアノを元の色に塗り直すことはもちろん、白・赤など別の色への塗装、デザインを入れた塗装への変更なども可能です。